農業機械や資材をしまっておくのに便利な農業用倉庫。経営規模が大きくなった場合には、新たに増設を考える農家さんも少なくありません。そこで本記事では増設したい時の費用や手続き、注意点についてご紹介していきます。
増設したい時の費用
増設したい時にかかる費用は、その内容によって異なるため一概には言えません。倉庫の規模や設置するメーカーや工務店によってその見積もりに違いがあるでしょう。ですが、かかるであろう費用の内容として、
- 農業用倉庫本体の価格
- 運送費
- 設置費用(メーカー等に依頼する場合)
- 敷地の整地等にかかる費用(必要な場合)
- 建築確認申請や登記費用(規模による)
などが挙げられます。
費用は、農業用倉庫メーカーや代理店、建築士などを通じて見積もりを出してもらうのがベストです。
増設したい時の手続き
建築確認申請が不要となる増築を知っておこう
農業用倉庫は建築基準法により「建築物」として見なされます。建築物は建築する際に必ず「建築確認申請」が必要になります。ただし、
- 増築であること
- 増築する建築物の床面積が10平方メートルであること
- 建築位置が防火地域・準防火地域以外であること
という条件が揃えば、建築確認申請を省略することも可能となります。ただし当たり前ですが、建築基準法に適合していなければなりません。申請を省略したからといって、建築基準法違反を行うのは絶対にNGです。
建築確認申請はどうすべきか
建築確認申請の手続きは、一般的には建築業者など建築士の資格を有する人が行ってくれます。個人で行うこともできなくはないですが、建築物の構造図面の作成など、知識がなければ難しい作業が多くあるので、基本的には工務店等に相談するようにしましょう。
増設したい時の注意点
農業用倉庫を増設する際、それがどのような仕様であっても、基本的には
- 農地法の手続き
- 建築確認申請
が必要になるということを頭に入れておきましょう。
- 都市計画区域外で小規模な建築物(平屋建、100平方メートル未満のもの等)
- 防火地域及び準防火地域以外で既存の建築物に付属して増築する10平方メートル以内のもの
の場合には申請が不要になりますが・・・基本的には「諸々申請がある!」と頭に入れておいたほうが無難です。「うっかり申請をし忘れていた」という事態を回避することができるので、基本は申請が必要だと考えておくことをおすすめします。
申請が必要かどうか、都市計画区域内かどうか、道路に接しているかどうか、建築基準法には適合しているかどうか・・・さまざまな確認項目がありますが、逐一確認し、必要な手続きをふむようにしてください。
農業用倉庫はさまざまな使い道があります。農業用資材をしまう場所としてだけでなく、広々とした倉庫であればガレージとしても利用することができます。農家さんによっては出荷作業場として利用している方もいます。
人それぞれの魅力的な使い方ができる農業用倉庫。新しく建てたり、増設したりする場合には、農業用倉庫メーカーや購入した場所で、費用や手続きについて相談することを強くおすすめします!
参考文献
1,カクイチの農業用倉庫購入を検討してます Yahoo!知恵袋
2,増築における確認申請を行う際に知っておかなければならないこと
3,プレハブ製の物置や車庫も建築物として確認申請が必要ですか?
4,農業用建築物の建築について 佐久市
5,農機具入れることだけ考えてませんか? カクイチブログ