グローバルGAPの取得の必要性とメリットとは?

グローバルGAPの取得の必要性とメリットとは?

国際的に農作物の安全管理が評価されるという「グローバルGAP」に注目が集まっています。
グローバルGAPの「G.A.P.」とは、【GOOD】【AGRICULTURAL】【PRACTICES】の略称で、直訳すると「適正な農業の取り組み」となります。

グローバルGAPは適正な農業の取り組みを証明する国際基準と言えます。世界120国以上に普及しているグローバルGAP。国内外で農作物の取引を行う際、この認証の有無が、生産者との取引の決め手になるといっても過言ではありません。

そんなグローバルGAPの取得の必要性とメリットについて、本記事ではご紹介していきます。

 

 

グローバルGAPの取得の必要性とは

グローバルGAPの取得の必要性とメリットとは?|画像1

 

あなたの生産した農作物は「国際的に安全管理の評価を得ている」と認めてもらいたいのであれば、グローバルGAPの取得は必要だと言えます。

グローバルGAPを取得しなくても「うちの農作物は国産だから安全だ」「消費者が信頼できる生産・流通の流れを意識しているから大丈夫だ」と考える人はいるかもしれません。しかし農業従事者本人がそれを説明するよりも、第三者によって証明されたものの方が、社会的な信頼を獲得できると言えます。農作物の安全性を発信したいのであれば、安全への取り組みについて第三者認証を受けましょう。また第三者視点によって問題や課題を発見することができれば、その問題・課題の改善を実現しやすくなることでしょう。

自身の農作物の安全性や品質を、胸を張って外へ発信できる人ほど、グローバルGAP取得にはメリットがあると言えます。

ただし、グローバルGAPを取得することが目的になってはいけません。グローバルGAPを取得したから「高品質が証明できる」「農作物が高く売れる」と考えるのは危ういです。農作物の品質への証明や売上の向上は、取引先や消費者があなたの農作物に対して価値を見出したときに得られる結果でしかありません。

 

 

グローバルGAPのメリットとは

グローバルGAPの取得の必要性とメリットとは?|画像2

 

グローバルGAPの認証を取得し、実践することで得られるメリットは、

  • 販路を拡大できる
  • 経営を改善できる
  • リスク管理に役立つ

などが挙げられます。

特に大きいのは「販路拡大」なのではないでしょうか。
国内のみならず海外輸出にも期待が高まります。

グローバルGAPの取得によって、世界的に「安全で持続可能な農業が実践されている」と証明されているわけですから。またグローバルGAPという第三者認証を受けることによって、取引先や消費者との信頼性や取引の透明性を確保することにもつながります。グローバルGAPのチェックリストに従って経営等の見直しを行えば、生産性の向上やコスト削減の糸口も見つかることでしょう。

グローバルGAP取得の流れ

グローバルGAPの取得の必要性とメリットとは?|画像3

 

グローバルGAPを取得する場合、まずはチェックリストを入手する必要があります。チェックリストはGLOBALG.A.P.協議会公式サイトからダウンロードすることができます。一連の流れとしては、

  1. チェックリストを入手
  2. 内部審査を実施
  3. 認証審査会社による本審査を実施
  4. 修正指示が下った場合、それに対応した修正申告を行う

といった流れです。

自身で認証取得まで行う場合には約2年かかります。もちろんコンサルタントに依頼することもできます。その場合には約1年かかります。取得までの工程をスムーズに進めたい場合には、コンサルタントへの依頼をおすすめします。なおGAP認証後も1年単位で更新が必要になります。

また一般社団法人GAP普及推進機構/GLOBALG.A.P.協議会にて、認証取得に向けた講演会やワークショップなどが開催されているので、グローバルGAPに興味関心がある場合には、一度参加してみることをおすすめします。

法律・制度カテゴリの最新記事