農作物の良い生育のためには“土”が必要不可欠になってきます。
どんなにいい品種であっても、土の状態が良くなければ、良い生育にはつながらないとまで言われています。農業において重要な土づくり。そんな土づくりに役立つのでは?という資格があります。
それが「土壌医・土づくりマスター・土づくりアドバイザー」の資格試験。今回はその概要や受講料などについてご紹介します。
土壌医検定とは
土壌医検定は、
・土の状態を診断
・施肥や作物育成の改善
などにおける知識を持つ人材を育成することを目的とした資格試験です。一般財団法人日本土壌協会が実施し、農林水産省などの後援があります。
■資格
この資格試験に合格することで、自分自身の知識や関連する技術を客観的に評価することができます。また1〜3級まであるため、目標を設定し、レベルアップを目指すことができます。農業関連企業への就職を考える人であれば、強みとして利用できるでしょう。
また合格後、資格登録申請を行えば、専門家としての信頼度があがります。農業関連企業においても、資格保持者がいることを外へ発信できれば、その企業への信頼度の向上へもつながります。
■レベルなど
1級から3級まであり、資格登録申請を行うと、
・1級→土壌医
・2級→土づくりマスター
・3級→土づくりアドバイザー
の資格を得ることができます。
3級(土づくりアドバイザー)では、主に土壌診断に関連する知識が問われます。作物が健全に生育するためには、土壌環境がどのようになっている必要があるか、などが挙げられます。試験はマークシート方式で、3者択一問題。50門中30問以上の正解が合格ラインです。
2級(土づくりマスター)では、3級の知識に「施肥改善」の知識が問われます。4者択一のマークシート方式の試験で、60門中40問以上の正解が合格ラインです
もっとも難しいのが1級(土壌医)です。土壌医として、土壌環境の対策、そしてその指導ができる知識が問われます。1級はマークシート方式(50問/配点50点)と記述式問題(配点25点)、業績レポート(配点25点)が問われ、100点中70点以上が合格ラインです。
ただし、業績レポートが20点に満たない場合には、合計点数が70点以上でも不合格と見なされるため、しっかりとした試験対策が必要です。
受験方法
受験の申込みは
・インターネット
・郵送
で受け付けています。試験は年に1回しか実施されないため、一般財団法人日本土壌協会の公式ホームページなどから、事前に情報を集めておきましょう。
2級と3級は受験資格がありませんが、1級は
・5年以上の土づくり指導実績
または
・就農実績
が必要となります。
ただ、どの級から受験してもOKなので、実績を申告できれば1級から受験することも可能です。なお1〜3級を併願して受験することはできません。
受験料は全て消費税込みで、
・1級→10,000円
・2級→6,000 円
・3級→5,000 円
となっています。
ただし合格後、資格名の登録申請には別途6,000円(税込)がかかることに注意してください。
まとめ
農業に欠かせない土づくりの知識が凝縮された資格試験とも言える「土壌医・土づくりマスター・土づくりアドバイザー」。ただし容易に取得できる資格ではありません。
3級は受験者の半分以上が合格していますが、2級は合格率が29.0%、1級は19.8%と合格率がググッと下がります。しっかりとした試験対策が必要ということですね。
なお、日本土壌協会からは過去問題集が発刊されています。
土づくりに力を注ごうと考えている方は、この試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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