日本国内で生産出来るリンゴまとめ

日本国内で生産出来るリンゴまとめ

定番の果物のひとつ「リンゴ」。世界中の人に食されるリンゴの歴史は古く、紀元前6000年頃には、すでにトルコで登場していたのだとか。そんなリンゴの品種はさまざま。蜜がたっぷりと含まれている甘いリンゴもあれば、酸味の強い品種もあります。青森県や長野県、山形県などといった冷涼な地域で栽培されているリンゴ。

本記事では、日本国内で生産できるリンゴについてまとめてみました。

 

 

日本で生産できるリンゴまとめ

日本国内で生産出来るリンゴまとめ|画像1

 

世界で約15,000種、日本国内だけでも約2,000種あるリンゴ。リンゴの主な産地である青森県では、約50種類のリンゴが栽培されているのだとか。市場に出荷されているのは、そのうちの約40種だそうです。

リンゴの栽培方法について

リンゴの栽培には、

  • 冷涼な地域であること
  • 年降水量が少なめであること
  • 昼夜の温度差が大きいこと

などが重要になります。

世界中で栽培されているリンゴですが、そのほとんどが年平均気温が6〜14℃といった冷涼な地域です。日本の主産地である青森県や長野県は年平均気温が10℃前後ですから、最適と言えます。

リンゴの木は、収穫が終わって葉が落ちると12月〜翌年3月まで休眠期間に入るのですが、休眠状態から覚めるためには、一定期間低温にさらされる必要があります。またリンゴの色づきにおいても9月下旬〜10月上旬頃の低温が重要です。冷涼な地域であることは、外せない条件と言えますね。

「年降水量が少ない」という条件は、病害発生を少なくするのに役立ちます。「昼夜の温度差」は、リンゴの糖度を高めるには重要な条件です。

ふじ

日本で生産できるリンゴをご紹介していきます。まずは日本国内の作付面積が多い、上位4つの品種から紹介していきます。日本国内で最も多く生産されている品種が「ふじ」です。特徴は、果実が大きいことと酸味が少なく甘みが強いこと。旬は11月頃〜12月頃なものの貯蔵性に優れているため、ほぼ周年出回っている品種です。収穫後、鮮度を保つために冷蔵庫で貯蔵することで、他の品種が少なくなる春〜夏にも出荷することができます。

つがる

「ふじ」に次いで生産量の多いリンゴが「つがる」です。甘みの強い豊富な果汁が特徴です。早生種のため、8月下旬〜9月中旬には収穫することができます。

王林

特有の芳香が特徴的な「王林」。黄緑色の果皮表面についた茶色の小さな果点が目立つ独特の見た目をしています。貯蔵性にも優れており、収穫は10月中旬頃からですが、翌年の夏頃まで市場に出荷することができます。茶色いヒビ状の「サビ」が生じると見た目が悪くなってしまうものの、味は甘みが強く美味しいとされています。自身で生産・販売する場合には、見た目と味について消費者に届くような工夫をしたいものです。

ジョナゴールド

ピンクがかった赤色の果皮が特徴です。シャキシャキとした食感と甘酸っぱい風味でとても爽やかな品種です。ジョナゴールドもほぼ周年出回る品種ですが、旬は10月頃〜11月頃です。販売時に注意すべき点ですが、早い時期に出荷すると酸味が強い傾向にあります。また貯蔵されることで周年出荷が可能ですが、中には水分が抜けてしまいスカスカになってしまう物もあります。

シナノスイート

国内生産量の多い「ふじ」と「つがる」を掛け合わせたリンゴが「シナノスイート」です。人気品種を掛け合わせただけあり、甘さとほのかな酸味が絶妙で、近年人気の高まっている品種です。

陸奥

大玉の陸奥は高級品種として知られています。香り高く、やや酸味のある上品な味わいが特徴です。陸奥は収穫の1ヶ月前まで袋がかけられ、仕上げに日光に当てることで、特徴的なピンク色の果皮になります。無袋栽培された「サン陸奥」の果皮は黄色をしています。

シナノゴールド

黄色の果皮が特徴的な「シナノゴールド」は、甘みと酸味のバランスが良いと言われる品種です。10月上旬に収穫シーズンを迎えるシナノゴールドですが、貯蔵性にも優れているため、翌年の初夏頃まで出荷することができます。

紅玉

小ぶりで酸味が強いのが特徴な「紅玉」。現代では甘い風味が主流のため、少々日の目を見にくいのでは、という印象があるかもしれませんが、他の生食用リンゴにはない酸味がアップルパイやタルトなどのお菓子づくりに最適です。収穫時期は10月頃ですが、貯蔵も可能。貯蔵されたものは翌年の春過ぎまで出荷されます。

世界一

昭和49年に学会発表された品種「世界一」。当時「世界一大きい品種」として宣伝されたことから、そのまま「世界一」という名がつくようになりました。世界には「世界一」よりも大きく育つ品種がありますが、「世界一」は400〜600gと大きな品種であり、中には1kgほどにもなる物もあります。ただし、大きすぎると甘味や貯蔵性が落ちてしまうことがあるため、大きさにこだわるのはおすすめしません。

 

 

まとめ

日本国内で生産出来るリンゴまとめ|画像2

 

日本国内だけでも約2,000種あると言われているリンゴ。近年、地球温暖化に伴う夏場の高温による、生育不良や日焼け果の発生が相次いで報告されています。今後リンゴ栽培を行う場合には、適切な施肥管理や園地整備などだけでなく、高温対策も必須事項になるでしょう。寒冷紗を使用するなどして、日焼け果防止に努めたいところです。

 

参考文献

  1. りんご 果物情報サイト 果物ナビ
  2. りんご栽培(知識)|学ぶ|りんご大学
  3. りんごの品種|青森りんご公式サイト
  4. りんご栽培のポイント 農林水産省

農作物カテゴリの最新記事