一緒に植えると良い効果を発揮! コンパニオンプランツとは?

一緒に植えると良い効果を発揮! コンパニオンプランツとは?

農作物を作る時に、近くに植える作物の組み合わせ次第では農薬を減らしたり使わなくても生育が良くなったり、病害虫に強くなることがあります。農家の中には、経験的にそのことを知っていて相性のいい作物同士を隣り合わせて植える人もいます。この相性の良い植物のことを「コンパニオンプランツ」と呼びます。この記事では、コンパニオンプランツの概要や、一般的なコンパニオンプランツの組み合わせをご紹介します。

■コンパニオンプランツとは?

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コンパニオンプランツは、ある植物の近くに植えることで良い影響がある植物や、そういった概念自体を表す言葉です。多くは経験則によるものですが、少ないながらも以下のように科学的に立証されている組み合わせがあります。

・トウモロコシとマメ科植物
・アブラナ科植物とレタス
・ユウガオと長ネギ

コンパニオンプランツには、主に以下のような効果があるとされています。

・低農薬や無農薬の実現
・成長促進
・病害虫防除
・収穫量増加
・風味や芳香の増加

なお、コンパニオンプランツは以下のような理由で効果があると言われています。

1.極相(きょくそう)

自然界ではその地域の植物が共存しているため、病気や害虫の付いた植物が少ないとされています。このバランスが取れた状態を極相と言います。

2.アレロパシー

植物が作る物質が他の生物に影響を与えることを、アレロパシーと言います。虫が嫌がる匂いを出したり、病原菌を抑えたり、他の植物の成長を遅くする作用があります。

3.宿主性特性(しゅくしゅせいとくせい)

虫等は決まった物しか食べません。これを宿主性特性と言います。1種類の作物ばかり育てていると、それを好む虫等が来ます。しかし作物の近くに虫が嫌う植物があれば、虫が来なくなります。

4.バンカープランツ

害虫の天敵を誘引する植物をバンカープランツといいます。アブラムシ対策で近くにヨモギを植えることがあります。ヨモギを好むテントウムシを誘引しアブラムシを食べてもらうためです。

 

農地を極相に近づけたり、アレロパシーや宿主性、バンガープランツを利用するのがコンパニオンプランツなのです。

 

 

 

■一般的なコンパニオンプランツの組み合わせ

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●害虫を防ぐ組み合わせ

・コリアンダー+植物全般
アブラムシ、コナガに効果があります。キャベツ、トマト、レタス、スープセロリなどに特に効果があるとされています。

・セージ+キャベツ、トマト、ニンジン、ローズマリー
セージはアブラナ科の植物にモンシロチョウが卵を産み付けるのを防いでくれ、風味も良くしてくれます。キュウリの成長を阻害するので注意してください。

・タイム+野菜全般(キャベツ、イチゴなど)
有害な昆虫が飛んで来るのを防ぎます。モンシロチョウの天敵のハチを誘引しますが、品種によっては効果が弱いかもしれません。

・バジル+トマト、アンズ、モモ
コナジラミ、ハエ、蚊、アブラムシなどに効果があり、風味も良くなります。バジルとトマトは一緒に料理することも多いですね。

・ミント類+野菜全般(特にトマト)やアブラナ科の植物(キャベツやラディッシュなど)
ミントの殺菌効果は、植物全般に効くと言われています。また、ミントの香りで害虫を追い払います。ミント類は繁殖力が強いため、鉢植えのミントを作物の隣に置いてもいいでしょう。

●生育が良くなる組み合わせ

・イタリアンパセリ+トマト、ニンジン、アスパラガス
組み合わせた植物にとっての益虫を引き寄せ、他の野菜の生育を助けると言われています。。

・オレガノ+蔓性の野菜
カボチャやキュウリ、メロンといった蔓のある野菜の生育を促すとされています。

・カモミール+タマネギ、アブラナ科の野菜
キャベツやハクサイ、ブロッコリーなどの生育を助けて美味しくします。モンシロチョウやアブラムシの天敵であるカマキリやテントウムシを誘引する効果もあります。

・バジル+トマト
バジルは水分を大量に吸い、トマトは水が少ないと甘みが増します。余分な水分をバジルが吸うので、トマトが美味しくなります。

・レモンバーム+トマト
ミツバチを誘って受粉を促し、トマトの生育を助けて風味を良くします。カメムシの防除にも効果があります。

 

 

■まとめ

良いことづくめに見えるコンパニオンプランツですが、落とし穴があります。隣に植えると悪い影響を与える植物の組み合わせがあるのです。コンパニオンプランツを試す時は、たくさんの作物を扱わず、1つの植物に対して1つの植物を組み合わせましょう。

コンパニオンプランツには科学的な裏付けがないものが多いとはいえ、経験的に一定の効果が期待できます。少ない肥料で多くの作物を作ることができるということは、肥料代を節約できる上に収量が増えるということで、非常にコストパフォーマンスに優れていると言えます。化学肥料の使用を控えることができ自然にも優しいので、自然派農法を目指している人は是非とも取り入れてください。

 

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