2020/03/24 | レポート |
【三重県】ブルーベリー栽培でのウルトラファインバブル導入事例
今回ご報告するのは、三重県津市の農家O様の事例です。
O様が運営する観光農園では、「ノーザンハイブッシュ」「サザンハイブシュ」「ラビッドアイ・ワイルドベリー」といった品種のブルーベリーを1000株栽培。6年前から「残留農薬ゼロ」を目指し、現在無農薬で栽培を行っています。
ブルーベリーの秀品率アップと糖度アップ(一般的に9~11度だが、O様の農園では平均16度~最高21度を目標)に期待し、2019年6月からウルトラファインバブルを導入しています。
樹勢強化による収量アップに期待
潅水・肥料については下記のような内容で実施しました。
・潅水方法
点滴チューブによるドリップ潅水。葉の色や排液を見て潅水量を調整しながら毎日ウルトラファインバブルによる潅水を実施。
・肥料
樹の状態を見て、配合肥料ではなく単肥で調整を行う。培地のpHによって要素欠乏も過剰吸収も起こる可能性があり、よりコントロールしやすい単肥による栽培を採用している。
生育状況については下記のような仮説を立て、経過観察を行っています。
・仮説1
ウルトラファインバブル効果で窒素の吸収率が向上。新葉の発育が良くなり、より光合成をすることで樹勢が強化される。
・仮説2
ブルーベリーの花芽数が多過ぎると果実間で養分競合が生じ、樹に対する負担も大きく樹勢衰弱に繋がるため、通常は剪定時に結果枝や花芽数を間引いている。ウルトラファインバブルで樹勢を強くして花芽数を極力残すことで、収量増への期待が高まる。
・仮説3
樹勢が促進されれば、樹が健体化し病害虫を防ぐ効果があり、無農薬栽培への期待が高まる。
無農薬栽培とウルトラファインバブルの相性を検証していく
今作では途中からウルトラファインバブルを導入したため、次作では越冬時の状況をみて潅水量をコントロールし、初期の潅水からウルトラファインバブルを使用する予定です。ブルーベリーは房で同時に色がつかないため、O様からは「ウルトラファインバブルを使って色の展開が早くなれば良い」と期待を寄せていただいています。また、無農薬栽培のため虫がつくことは避けられませんが、樹を強くすることで枯れる心配がなくなるのでは、という点にも今後注目してまいります。
その上で、O様が目的として掲げている収量アップ、糖度アップを目指してまいります。次作以降の報告にご期待ください。