2020/03/17 レポート

【岩手県】いちご栽培でのウルトラファインバブル導入事例

投稿者:カクイチ

今回ご報告するのは、岩手県奥州市のN様の農園の事例です。
N様の農園では、8Aの栽培面積に「とちおとめ」など代表的な品種のいちご7000株を栽培。毎年9月ごろに定植を行い、12月から翌年5月ごろにかけて収穫していきます。

今回のウルトラファインバブル導入により、下記のような点に期待を寄せていただいています。

・反収が10年前の300万円をピークに年々減少しており、ここ数年は200万円ほど。収量をアップさせて出荷金額を上げたい。

・収量アップのため、イチゴの苗を良好な健康状態に保ちたい。同時に病気への耐性を高める事で、病害での収量ダウン防止にも期待している。

土づくりにこだわった培地で栽培を実施

定植から収穫まで、以下のような条件でイチゴの栽培を行いました。ウルトラファインバブルは9月の潅水時より導入を開始しています。

■潅水
・タンク内にて1000リットルのウルトラファインバブルを循環発生
・高設栽培に対し、点滴チューブにて潅水。1回500リットルを午前8時〜午後1時の1時間おきに5回実施。
・液肥は未使用

■肥料
定植前に、培地の土に元肥として肥料を混入。
肥料名:エコロングトータル、BMヨウリン、タイニー、硫マグ、ケイサンカリ

■消毒
・土壌消毒として、定植前に培地の土にクロルピクリンを混入。
・定植時に苗に農薬サンヨールを散布。定植後は病害が発生しない限り、農薬散布は行わず。

※前作と今作に関しては、炭疽病やうどんこ病などの病害発生は認められず。

■土壌
・培地の土づくりにこだわり、市販されている数種類の土をブレンドして使用。
・ハウスの中を温める「もみ殻暖房」を行う際に生成される燻炭を培地の土に混ぜて、ph中和作用による土壌環境の改善を実施。

大きな変化は見られず、今後の収量に期待

今作で得られた結果では、成育状況・収穫開始時期ともに例年通りとなり、ウルトラファインバブル導入前後で大きな変化は見られませんでした。

他の農家様での実績も踏まえ、ウルトラファインバブル導入により今後は以下のような点に期待できると考えています。

・土壌水分の残留酸素量が増えて根張りが良くなることで、樹勢の健康状態を良好に保つことができる。2Lサイズ以上の秀品率と収量が上がり、出荷金額のアップに繋げたい。

・健康な樹勢を保つことで、土壌消毒効果と併せて病害に強くなり、炭疽病やうどんこ病の発症を抑えられる。それによって消毒代も抑えられ、収益面で有益に働く。

N様には今後の収量アップに引き続き期待を寄せていただいています。次作で狙い通りの結果が残せるよう、今作で得られたデータを分析・活用してまいります。