2020/03/12 レポート

【群馬県】イチゴ栽培でのウルトラファインバブル導入事例

投稿者:カクイチ

今回ご報告するのは、群馬県前橋市のT様の農園の事例です。
T様はイチゴ農家として、20Aの敷地内に1.3万本のイチゴの苗を栽培しています。
品種は「かおりの」「恋みのり」「やよいひめ」「よつぼし」の4つ。収穫期や成長スピードの異なる4品種を扱うことで、毎年9月ごろに定植を行い収穫は11月~翌5月ごろと、長期間に渡って効率よく収穫することができます。

また、T様の農園では以下のような工夫をして栽培を行っています。

・土壌消毒をしない
13年前までトマト栽培をしており、土壌の管理を徹底して改良・消毒を行っていました。イチゴ栽培を始めてからもしばらくは消毒をしていましたが、「悪い菌だけでなく良い菌まで衝動くされてしまう」と判断し、現在は土壌の消毒を行っていません。

・元肥にこだわり、追肥は行わない
土壌診断結果から肥料の5要素をバランスよく施肥。追肥は土壌のバランスが崩れ、イチゴの味が変わってしまうため一切行っていません。

・温度管理
自作のハウス内外に環境センサーを設置し、11月中旬までは2週間ごとにハウス内の温度や湿度を細かく調整しています。

今作では9月上旬に定植を実施。下記の通り施肥、潅水(ウルトラファインバブル使用)、室温管理を行いました。

施肥:それぞれ10Aごとに 明星(多樹肥料)12kg(窒素)、カルミタス80kg(硫酸カルシウム)、サルポマグ60kg(カリウム21%、マグネシウム18.5%)

潅水:1畝に約30分、計330リットル散水。収穫期は晴れた日の午前中に15分、計165リットル散水。※10月末まで毎日実施

室温管理:午前10時まで13~14度、日中は16度から17度。収穫期は午前10時~12度、日中は15度に設定。さらに夕方の17時から22時まで照明を点灯。

ウルトラファインバブル導入により樹勢良好 収量アップに期待

今作の感想として、T様より「かおりの・恋みのりは樹勢が良く、丈も大きくなった。ランナーの出も早い。恋みのりはやよいひめより収量性が良く、早く出荷できるので嬉しい。ここ何年かの間は樹勢に変化はなかったが、ウルトラファインバブル装置を導入してから日々変わり始めてきていることに驚いている」とコメントをいただきました。

ウルトラファインバブル散水で定植後の活着が良くなり、初期生育を促進。樹勢が強くなり、ランナーが多く出たと考えられます。花芽分化に遅れはなく、栄養成長に傾きすぎずバランスの良い成長につながりました。

イチゴの収穫は5月のゴールデンウィーク頃の時期に単価が高くなります。「恋みのり」「かおりの」「やよいひめ」はそれぞれ単価が同じなので、収量がアップするほど売上も上がります。

ウルトラファインバブルによって樹勢を維持し、成り疲れ(収穫するにつれ生育が鈍っていく状態)を軽減できれば収量アップも期待できます。現在の反収5トン/反を、6トン/反まで上げることを目標に、次作に向けて取り組んでまいります。