2019/11/27 | レポート |
【茨城県】レンコン栽培でのウルトラファインバブル導入事例
T様の農園で栽培されている「ひかりれんこん」は、2002年に茨城県特別栽培農産物認証を取得。土壌微生物を活用した栽培方法で作られる高級レンコンで、これまでテレビや雑誌など多数のメディアで紹介されるなど、農業以外の業界からも注目を集めています。病害に強く保存性に優れ、白さと味の良さで知られるレンコンです。
ひかりれんこんの特徴的な栽培方法が「光合成微生物農法」。圃場への土壌微生物培養肥料(米ぬか、魚粉等)を投入し、光合成細菌の培養を行います。細菌が分泌するアミノ酸等により、栄養素と甘味が増加するという仕組みです。
現在は、収穫したレンコンの洗浄にウルトラファインバブルを導入。期待することとして、T様は下記のような点を挙げています。
・過去最高値である9.5%の甘味を常時出したい
・鮮度保持による付加価値をつけ、他農家との差別化をしたい
冷蔵保存1カ月以上でも鮮度を維持
今作で同時期に収穫したレンコンを、「地下水で洗浄したもの」と「ウルトラファインバブルで洗浄したもの」に分け、同じ家庭用冷蔵庫で保存。どちらがより鮮度を維持できるかを検証しました。
その結果、収穫から35日が経過した状態で比較すると、地下水使用のレンコンには一部腐食などの劣化が見られたのに対し、ウルトラファインバブル使用のレンコンは鮮度を維持していることが確認できました。「レンコンが1か月以上家庭用冷蔵庫で保管出来るというのは聞いたことがない。洗浄について一定の効果を感じた」(T様)と感想をいただいています。
鮮度保持について、洗浄にウルトラファインバブルを使用したことで窒素による酸化防止効果があったと考えられます。長く鮮度を保持できるというのは、他農家の商品にはない優位性になり得るポイントです。
T様は、レンコンの品質をさらに上げるため、肥料を葉面に散布する栽培方法の必要性を感じています。葉面散布することで肥料の展着率が上がり、糖度アップや成長促進の効果に効果的と言われていますが、レンコン栽培に導入している農家はまだ少ないのが現状です。
今後T様は葉面散布にもウルトラファインバブルを取り入れ、ひかりれんこんの品質向上とさらなるブランド強化を目指します。
農業の可能性を広げるウルトラファインバブルに、今後もご期待ください。