長野県小諸市(市長:小泉俊博)と株式会社カクイチ(長野県長野市、代表取締役社長 田中離有)、学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学(本部:東京都港区、学長:田中 里沙)は、小諸市の活性化を目的とした「まちづくりの包括連携に関する協定」を5月12日付で締結しました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続くなか、昨年7月に策定された「まち・ひと・しごと創生基本方針2020※」では、雇用維持と事業の継続、経済活動の回復を図るとともに、感染症克服と経済活性化人口減少・少子高齢化等、全国の地域が抱える大きな課題への取り組み強化が掲げられています。
2016年より小諸市長に就任された小泉俊博氏は、このような社会課題のなかで、本市の目指す街の姿として健幸都市こもろ(小諸版ウエルネス・シティ)を掲げ、「ファースト・プレイス(家庭)」「セカンド・プレイス(職場・学校)」とは別の「サード・プレイス(癒される・肩の力が抜ける・自分に帰れる場所)」を構想し、小諸市内外の方々にとっての「住みたいまち・住み続けたいまち・行きたいまち・帰ってきたいまち」となるべく、各所で施策を推進してきました。
そのような取り組みのなかで、長野県を拠点として「やろう。だれもやらないことを。」を理念に、農業用資材の製造販売や再生可能エネルギー、MaaS事業で豊富な実績・知見を持つ株式会社カクイチ、また「知の実践研究・教育で、社会の一翼を担う」を理念に、全国で産官学の架け橋となり地域活性に取り組む事業構想大学院大学の産官学各者の利点を生かし、持続可能な社会に向けた取り組みを行うことを掲げ、まちづくりの包括連携に関する協定の締結、およびカクイチ社からの企業版ふるさと納税を財源に「農業振興事業」「MaaS事業」を中心とした地域活性事業への取り組みを行う「事業構想プロジェクト研究会」の立ち上げに至りました。
三者は本協定の締結を契機に、産官学の強みを生かしながら協力・連携し、小諸市域の発展に寄与してまいります。
※ 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局・内閣府地方創生推進事務局HPより
(1)地域再生計画の推進に関すること
(2)まちづくり及び地域課題の解決に関すること
(3)上記(1)、(2)に係る人材育成に関すること
(4)その他各当事者が必要と認めること
小諸市 市長 小泉俊博 カクイチ様は「やろう。だれもやらないことを。」を社是に創業135年の会社でありながら、「老舗ベンチャー」を謳い、常に時代にあったこと、社会が求めることを、夢を持って挑戦し続けてこられました。カクイチ様と交流を深める中で特に感銘を受けたのは、私たちとのディスカッションを大切にしていただき、それに基づき決定したミッションを素早く行う時のスピード感とレスポンスの良さです。
事業構想大学院大学様は、大きな岐路に立つ我が国において、さまざまな問題に立ち向い、アイディアをゼロから生み出し、実行する「実践教育の場」を提供する大学であり、昨今は、SDGsの達成に貢献する新事業の開発にも力を入れられており、今回の連携事業におきまして、大変、力強く頼れるパートナーです。
民間企業である株式会社カクイチ様、学校法人である事業構想大学院大学様のお力をお借りしながら、私ども行政と手を携えていただき、産学官それぞれの強みを生かしながら協力することで、真の地方創生に資するモデルとなり得ることを確信しております。
株式会社カクイチ 代表取締役社長 田中離有 弊社は閉塞感のある世の中に対して夢が持てる社会につながる事業展開をしていきたいと考えております。例えば、太陽光発電事業や農業改善事業。最近ではMaaS事業をスタートしております。ただ一企業で出来ることには限界がございます。今回の連携協定は、小諸市の地方創生につながるプラットフォーム作りに寄与出来るようにしていきたいと考えております。小諸市には様々なコンテンツがございますので、それらを繋ぐことで、小諸発、長野発、日本発の新しい地方創生モデル作りを進めてまいります。
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学 学長 田中里沙 小諸市が掲げる「小諸版ウエルネス・シティ」、「サード・プレイス」の理念は、現代の社会課題・地域課題の解決に資するものであり、広くSDGsの達成にも寄与するところと存じます。また、テクノロジーを活用した農業における事業革新など新規事業の実践を重ねるカクイチ様とは、兼ねてより様々な場面で産学連携の心強いパートナーとして教育・研究活動に協力いただいておりました。産官学それぞれの立場での強みを活かし、今までにないまちづくりに貢献し、農業とMaaSの分野で全国に先駆けた先進的なモデルを生み出せると考えております。
小諸市は、長野県の東部に位置し、北に雄大な浅間山、南西部に詩情豊かな千曲川が流れる自然豊かな高原の城下町です。人口は約42,000人(令和3年5月)、東京からは約150㎞、電車で1時間30分とアクセスも良いです。市内の標高は約600m~2,000mと高地に位置しているため、冬の寒さが厳しい反面、夏は湿気が少なく清涼な空気に包まれ過ごしやすい日が多いです。昨今は、国内における高地トレーニングの適地としての地位を確立し、多くのトップアスリートから支持されるようになりました。年間を通じて雨の日が少なく、国内でも屈指の晴天率を誇ることからも本市には、訪れる方を魅了する四季折々の観光資源があふれています。
本市は、市のめざすまちの姿として「小諸版ウエルネス・シティ」を掲げています。これは、健康分野だけでなく、あらゆる政策分野においてウエルネスの考えを取り入れ「健康・健全」を目指すこと、また「サード・プレイス」の理念をまちづくりに取り入れることを大きな特徴としています。
今回の連携事業は、まさに、人口減少が進展する中でも【産業交流】分野について、小諸市の基幹産業である農業により日本や世界を元気にすること、【生活基盤整備】分野における高齢社会においても誰もがイキイキと動ける社会をつくるためのMaaS事業を行うことにより、多くの方に「選ばれるまちに」なるために、今ある資源をフルに活用しながらまちの魅力とイノベーションを創出する営みであると捉えています。これらの事業構想により小諸版ウエルネス・シティを進化させ、小諸市が「住みたい・住み続けたいまち、行きたいまち、帰ってきたいまち」となるよう、まちの魅力に磨きをかけていきたいと考えています。
明治19年に長野県で創業し、今年で135周年を迎えます。農業用倉庫・ガレージ、工業・土木・園芸用ホースの製造・販売、鉄鋼製品の二次卸業を行っております。近年では、農業用倉庫・ガレージの屋根をお借りした太陽光発電事業、電動フォークリフトのサブスクリプション事業、ウルトラファインバブル発生装置を使った農業改善事業、MaaS事業と、SDGsを重視した事業展開を行っております。
カクイチは、社員一人ひとりに、挑戦の場を与え、各々一人ひとりが光り輝き、一番であることを目指し、今ここ、この瞬間を大切にし、人の出会いから何かを学び、常に新しい事に挑戦し喜びを共にしています。スローガンは「やろう。だれもやらないことを。」。「カクイチにしかできない仕事をする」独自性と絶対価値を追求し、エネルギーや農業分野で新しい技術、サービスを創造していきます。
2012年4月に東京・南青山に開学した、事業構想と構想計画を構築する社会人向け大学院です。「知の実践研究・教育で、社会の一翼を担う。」という理念のもと、事業の根本からアイデアを発想し、事業の理想となる構想を考え、実現するためのアイデアを紡ぎ、構想計画を構築していくことを対象とした多様なカリキュラムを提供しています。多彩な業界で活躍する教員・院生と議論を重ね、2年間で事業構想計画書の提出を経て、専門職学位の「事業構想修士(専門職)」(MPD:Master of Project Design)が授与されます。拠点は東京ほか、大阪(2018年開校)、福岡(2018年開校)、名古屋(2019年開校)の4校舎で、現在10期目 計361名が修了しています。
また、本学の附属研究機関である「事業構想研究所」では、企業・事業のプロジェクトベースでの研究が活発に実施され、既に1,500名以上が課程を修了しているほか、月刊『事業構想』等の出版を始め、研究書籍を発刊しています。
小諸市役所 企画課長
山浦 TEL:0267-22-1700(内線2350)
E-mail: kikaku@city.komoro.nagano.jp
株式会社カクイチ MaaS事業部 柴戸
TEL:03-3262-3341
E-mail: s.shibako@kaku-ichi.co.jp